睡眠時無呼吸症候群と生活習慣病

高血圧

 高血圧の原因は本態性と二次性に分けられます。現在、睡眠時無呼吸症候群は二次性高血圧の原因の筆頭に考えられています。睡眠時無呼吸症候群と高血圧との関係は確立されており、高血圧の発症率は、軽症の睡眠時無呼吸症候群で約2倍、中等症で約3倍になります。さらに、薬剤に対して抵抗性のある(2、3剤の降圧薬を使用しても調節不良な状態)高血圧症例の80%以上に睡眠時無呼吸症候群が合併していたとの報告もあります。睡眠時無呼吸症候群をきちんと治療すると血圧の調節が良好になることも多く経験します。

【図】血圧を測る人 したがって、適切な睡眠時無呼吸症候群の診断・治療は高血圧の予防および良好な血圧調節に結びつくと考えられます。