睡眠時無呼吸症候群と生活習慣病

高脂血症

 無呼吸による脳への刺激、低酸素の暴露が中性脂肪の増加やHDL-C(善玉コレステロール)の低下につながることが予想されます。原因であるのか結果としておきているのかは明らかではありませんが、睡眠時無呼吸症候群にメタボリックシンドロームを高率に合併します。内臓脂肪からは脂質代謝に関係する様々なホルモンが分泌することが明らかになっています。また、睡眠時無呼吸症候群を治療することにより、メタボリックシンドロームの状態が改善することもしばしば経験します。

 実際、われわれのデータではコレステロール値の上昇と睡眠時無呼吸症候群の重症度が相関し、睡眠時無呼吸症候群を治療することにより、コレステロール値の低下が認められましたが、中性脂肪に関しては有意な結果は得られませんでした。